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ツイッターで見惚れた、コマさんの黒騎士絵に拙い文章をつけてみました。
イラストはコマさんです。拡大して堪能してください。
無断転載はおやめください。



コマさんイラスト。クリックして画像を拡大してください。


                        *****


「この期に及んで……まだお前はそんなものを持ち出すのかっ……!」
 エーテルウォルドはぎりぎりと奥歯を噛み締めた。その顎をいく筋もの汗がつたい落ちる。
 落ちる先は木綿のシュミーズしか身につけていない、娘の胸元だ。
 そして娘、ララフェルはその豊かな双丘の間に、冷たい光を放つ短刀を握りしめていた。
「そんなもの、せいぜい俺の皮膚を一枚破るくらいしか役に立たんぞっ」
「た、試してもいいのよ」
 ララフェルは金色の髪を扇のように広げながら、自分にのしかかる男に向かって声をあげた。喉が震えるのを必死に押し殺したため、しゃがれた声しか出せない。
 本当は怖くてたまらない。一月前から自分の城で好き勝手に振る舞うこの男が。
 怖くて、逃げたくて。でも目が離せないのだ。
「試す?」
「私の剣とあなたの剣、どちらが鋭いか」
「このあばずれが!」
 ごつい手に膝を取られ、腿を膝で抑えられた完全に組み敷かれた体勢で強がる娘が、エーテルウォルドには腹立たしくも愛おしい。
「紳士はそんなこと言わないわよ」
「俺は紳士じゃないからな」
 言いながらエーテルウォルドは柔らかい内腿の肉に指を沈めた。男を狂わせる甘い香りが立ち上り、かっと体が燃えた。
「自覚はあるのね、驚きだわ」
 ぽたり ぽたり
 汗がシュミーズを濡らしていく。
 薄い布は皮膚に張り付いて、つんと上を向いた乳房の形をあらわにした。先端の部分がうっすら色が変わっている。
「ええ、くそっ! その危ないものをしまえ!」
 エーテルウォルドは怒鳴った。先ほどから痛いほど張り詰めている、我慢ももう限界だった。
「あなたより危ないものがあるって言うの?」
「確かに、俺はお前に無体を働こうとしている。だが、これはクラーナの意思でもあるのだ……た、頼む」
 その声にはもう余裕はなく、男の切羽詰まり方が手に取るようだった。こんなときながら、ララフェルはうっすらと笑った。
「頼む? あなたの又いとこのニャールも、最初はそんな風にしおらしく言ってたわよ。でも、結局私をいいようにしようとしてぶったのよ!」
「ぶった? お前を? ニャールが?」
 男の灰色の目が闇の中でぎらりと光った。
「そうよ! 三日も頬が腫れたわ」
 ララフェルはその時のことを思い出して悔しそうに言った。
「なんだと! くそったれめ! 奴は俺の又いとこだが、血は繋がっていない。今度会ったら殺してやる!」
「人の足の間で暴れないでよ! このでか男!」
「あ……すまん」
 いきり立った自身をさらけ出しながら叫び出した男を、思わず足で押しのけながらララフェルは半身を起こした。
「あなたの手を煩わすまでもない。殺すんなら私がやるわよ。まぁ襲われた時だって、股ぐらを蹴り上げて、このナイフで脅したら、ひぃひぃ言いながら捨て台詞を吐いて逃げて行ったけど!」
 ララフェルはその菫色の瞳を煌めかせて言った。見つめる男の目が細められる。
「お前……すごいな」
「いいから、あなたもそのすごい一物をしまってちょうだい」
 ララフェルは顔を背けながら行った。柔らかい頬に朱が刷かれている。
「す、すまん」
 女の上で二度も謝らされるとは思っていなかったエーテルウォルドは、いまだ萎えようとしない自身を持て余し、途方にくれた。
 一族の意思など、最初からどうでもよかった。最初からこの娘が死ぬほど欲しかったのだ。
 しかし、もはやこうなっては、彼よりララフェルの方が主導権を握っている。
 娘の意思に反して抱き、一生憎まれるのはどうしても嫌だったのだ。
「だ、だが。俺は」
「いいわよ」
「何?」
「いいわって言ってんのよ、二度も言わせないで!」
「し、しかし、本当に……いや、俺は願ってもないが」
「あなたは私のために怒ってくれた。だから許してあげる。でも、誇りまでは失わないわ」
「それでいい、ララフェル。だが、お前に触れていいのは、金輪際俺だけだ。覚悟はいいか?」
 闇の中でてらてらと汗を光らせて、エーテルウォルドはもう一度娘を覗き込んだ。


 お粗末でした。
 コマさん、どうもありがとうございました。
 きちんとお話にできたらよかったのですが、正月ボケの頭ではこれが限界でした。




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comments

うぎゃああああさとさんありがとおおおおお!!!ゴロゴロゴロゴロ!
名前がついたら一層愛しくなってしまった…!可愛い!さすがティガールくんの生みの親!男を可愛くさせたら天下一品ですな…!!(TдT)

コマ:2019/01/05(土) 00:38 | URL | [編集]

コマさん! ごめぇ〜〜〜〜ん!

私が書くと、どうしてもヘタレになるぅ〜〜〜!
なんでぇえええええ?
本当はもっと無慈悲な男にしたかったんです。
冷酷一歩手前に!

でも酔っ払って、ナウシカ見て、気がついたら、こんなヘタレに〜〜〜。
ごめんねぇええええ!

名前は、調べて民族色を出したつもりでする。
イメージ壊してなければ(いや遅いよ)いいのですがぁ〜

-:2019/01/05(土) 09:23 | URL | [編集]

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