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ツイッターで見惚れた、コマさんの黒騎士絵に拙い文章をつけてみました。
イラストはコマさんです。拡大して堪能してください。
無断転載はおやめください。
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2018’07.08・Sun

TANABATA(小ネタ)

たたみます。
「ノヴァゼムーリャの領主」に嬉しいメッセージとAmazonにレビューがつきました!
これらは作者を非常に勇気付け、テンションを上げるものであります。
思わず半年ぶりに小ネタを書いてしまいました。
相変わらず、ワンパターンのツッコミどころ満載ですが、一気書きですので、さらっと読み流してください。
お気に召したら拍手ぽちお願いします!
新連載もよろしくです!

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本年もどうぞ、ぱぁくすと、私、そして私の作品たちをよろしくお願いします。

いか、ノヴァ小ネタです。
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その日、久々の街遊びから帰ってきたレーニエはファイザルの執務室の扉を開けるなり、駆け寄って夫の顎に手を添えて唇を寄せて言った。
「ヨシュア? ***を****したら嬉しい? そんで、****か***で、**せてあげる。だから今夜ははやく帰ってきてね」
ブッフォオ! ガッシャン。
「わー、どうしたの? ヨシュア、くしゃみを我慢したの? あーあ、机の上の書類がびしょびしょだよ。拭かないと」
 レーニエは、妻の凛々しくも愛らしい唇から飛び出した聞く担えない卑猥な言葉に、飲んでいた茶を全部吹き、おまけにカップまで落として机上を台無しにしているファイザルに慌てて駆け寄った。
「ああ、これはひどい。JJ、何か拭くもの持ってない? あれ? JJ」
今日一緒に、王都の下町に連れ出してくれた赤毛の美丈夫は、いつのまにか姿を消している。つい今し方まで一緒にいたのに。
「もう……ヨシュア、ごめんね? あれ? ヨシュア?」
レーニエの大好きな頼もしい夫は、瞳孔を小さくして固まっている。その向こうで白目を剥いているのはジャヌーである。
「れ、レナ?」
「なぁに?」
男装の姫君は無邪気に自分のしていた、シャツのリボンを解いて夫の顔を拭きながら首をかしげた。いつもの彼女の癖である。
「俺の耳がどうかしてしまったようだ。さっき何かいいかけたようだが、レナ、あなたは何を言いたかったのかな?」
「さっき? ああ、だから***を……」
「わああああああ!」
周囲を敵に取り囲まれても、動じたりしない歴戦の勇士は顔を真っ赤にして、ごつい手でその口を覆った。
「ふが……」
「そんな言葉をどこで覚えた⁉︎」
「もがっ」
答えようにも顔の下半分を塞がれ、息もできないレーニエは抗議の証として、小さな握り拳でファイザルの暑い胸をトントンと叩いた。
「あ? ああ! レナ、すまない」
「もうっ! 苦しいよ! 死ぬかと思った」
「そんな恐ろしいことを言わないでくれ、レナ。でも、あなたはさっき」
「ああ、**……」
「だああああああ!」
「な、なに?」
「あなたはどこまで意味がわかって言ってるのか?」
「いや、実はわからない。でもさっきJJが連れて言ってくれた、綺麗なご婦人がたくさんいるお店で、女の人が……うん、あれはきっと好きな殿方に言ってたんだろう」
「……」
「とても魅力的な笑顔でね、最後だけはわかった。今夜きてねって言ってたから、多分愛の言葉だと思って、JJに尋ねたらそうだって」
「へえええ〜」
ファイザルの声は地を這うように低くなった。
「だから、私も使ってみた!」
「……で、奴はどこだ?」
ファイザルの目は部屋の隅で真っ青になっているジャヌーニ向けられている。
「さ、さぁ。俺は存じません。閣下が茶をお吹きになった瞬間、姿を消されてしまわれました」
「殺す!」
「ヨシュア?」
「俺のレナを娼館などに連れて行きやがって、しかもいかがわしい言葉を俺のレナの耳に……くそ!」
「ヨシュア? さっきから何をぶつぶつ。怒ってるの? 約束を守るんなら街遊びは行っていいって言ってくれたでしょ?」
「レナ、さっきの言葉はもう使ってはいけない」
「なんで? 意味と訳を教えて」
「あなたの可愛い耳と口が穢れる」
「は?」
「ジャヌー!」
レーニエの疑問を無視してファイザルは部下に氷の視線を送った。
「は……はっ!」
「すぐにあいつをここに連れてこい! あ、レナはもうお母上の元に帰っていなさい」
「? うん。だけど、今夜はヨミセがあるんだって! JJと一緒に行こうと約束したんだ。ヨシュアも一緒に行こう! 非番だって言ってただろう? みんなで行こう! ヨミセ!」
ニコニコしながらレーニエは執務室を出て行き、後にはどす黒い顔色になった将軍閣下と、茹でた青菜のような様子の部下が残された。



<(希望があれば)続く!>


ヨミセとは多分夜店のこと。
さてレナたんの言ってた***にはどんなセリフが入るのでしょうか?

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フェルディナンドは最近大変面白くない。

彼の主がなんでも一人でやりたがるようになったからだ。
主のレーニエは、危なっかしい手つきでお茶を入れようとしたり、机の上を片付けようとしたり無駄な努力を続けている。
この間は自分の寝台のシーツまで自分で替えようとするものだから、フェルディナンドは本気で怒ってしまった。
無論、他のことも一切やらせるつもりはない。
さすがに風呂や着替えの世話は姉のサリアがやるのは仕方がないと思っているが、それ以外は全部自分がやりたいのだ。
なのに、最近のレーニエはちょっと目を話すと、すぐにやったことのない雑仕に手を出そうとしたり、出入りを禁じられている厨房や物置を覗こうとするのだ。
「……」
これが誰の影響か、知り過ぎるほど知っている。
——忌々しい。なんだってあんな……
「フェル、フェール、どこにいるの?」
「はっ、はい! レーニエ様、ただいま!」
フェルディナンドがレーニエの部屋に行くと、彼の主は長い銀髪が乱れるのもかまわずに床に座り込み、何やら紐のようなものをいじっている。
「レーニエ様?」
「ああ、済まない。長靴の紐を編んでみようと思ったんだけど、これが案外難しくて……」
見ると、レーニエは編上げ靴のひもを通そうと四苦八苦している。
柔らかな、なめし皮でできた靴は最高級品の新品で、その紐は普通なら互い違いに穴に通し、十文字に編み上げて行くのだが、今それはあちこちで玉結びになったり、こんがらがってとても靴紐の用をなしていない。
「……なぜそんなことをされようと思いつかれたのですか?」
フェルはレーニエの手から靴を取り上げ、器用に紐を解きながら言った。
「新しい靴が届いたから、自分で靴紐を編んでみようと思っただけだよ」
「いつもは私がちょうど良い具合に編んでいますでしょう? レーニエ様がこんなことされる必要はないです」
「だって……」
「だって?」
「あの方が足元は大切だから、靴紐はいつもきつい目に編んでいるとおっしゃられたから」
「……」
あの人が誰なのか、悔しいから聞かない。
「あの人は軍人です。戦う人間なのですから足元を重視するのは当然です。でもレーニエ様は違うでしょう?」
「そうだけど……靴紐くらい結べるようになっておきたくて」
「その結果がこれでしょう?」
フェルディナンドは自分が美しく編み直した右の靴と、レーニエが紐を団子にしてしまった左の靴を並べて言った。自分でも意地が悪いと思うが、主に自分を正しく認識してもらうためには仕方がない。
「諦めてください。人には向き不向きがあります。レーニエ様は大人しく私や姉にお世話されていてください。その方が全てうまくいくのです」
「……」
見るからにしょんぼりしてしまったレーニエを見る少年の目は厳しかったが、いつまでもそうしていられないのが、この主のすごいところなのである。
つい優しくしたくなる。
「でも……」
「……仕方がないですね。私が知ってるよく閉まる靴紐の編み方をお教えします」
「えっ⁉︎ 本当に?」
「ですが、靴紐というのはそんなに解いたり編んだりしないものですから、これきりですよ」
「うん、わかった」
「ではまず、その団子になった紐を全部解いてから……いえ、私がします。レーニエ様がやられたら、ますますこんがらがってしまう」
「あ、ひどい」
けれど自分が不器用だという自覚のあるレーニエは、フェルディナンドがスルスルと紐を解くのを感心して眺め、一から編むことを教わった。
「なるほど、互い違いに裏側から通していくんだね」
「そうです。それでここで結びます」
「フェル、上手〜」
「レーニエ様も……そう、そこで輪を作って、ええ、それでいいです。お上手ですよ」
少々縦結びになってしまったが、生まれて初めて靴紐を編み上げたレーニエは満足そうだった。
「ありがとう、フェル」
「どういたしまして」
「じゃあ、あの……早速これを履いてあの人に見せに行こうと思うんだけど、一緒に来てくれる?」
「……」
こーのーひーとーはー、という目でフェルディナンドは主を見つめた。
「ねぇ、一緒に行こう。私のフェルはとても有能なんだってことも伝えたい」
無邪気にレーニエはすでに上着に手をかけている。もうこうなったらフェルディナンドに勝ち目はない。
「……わかりましたよ。はい、どうぞ上着をこちらへ。身だしなみを整えまししょう」
「はい」
背中から上着を着せかけながら、フェルディナンドは密かにため息をつく。
仕方のないことだとはわかっていた。
けれど、もうしばらく、もうしばらくだけ、この美しく優しい主を自分だけのものにしておきたかった。
——まだあの人にはあげない。
少年はそう決意して、主の髪を整えた。
白銀の髪は梳かれるままにさらりさらりと流れていく。極上の手触り、密やかな冷たさ。
「今日もきれいです」
「そお? こんなかみが?」 
「そうです」
別れの時がすぐそこに迫っているのを感じている。だけど、そんなには簡単に渡せない。
——ふん、せいぜい邪魔してやる。大人ぶった騎士の仮面なんて俺が剥いでやるから。
フェルディナンドは意地悪く考えながら、主の髪に自分の瞳と同じ色のリボンを結わえた。



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